クマモドキ愛好会
‐ ここは、一通り世界観などを読み終わった人向けのコーナーです。
クマモドキ…
そう、あのでかいやつ・もふっころなど…
そう呼ばれる生き物たちについてのおさらいをします。
(ここでは、モデルの解説などをしていきたいです (3月29日2026年))
クマモドキはまずメモ帳のらくがきから生まれた動物だったのですが姿かたちもお名前も、こねくり回すにつれて愛着が湧いていった魔法生物の一つでした。
英語名のUrsvsは母音がひとつしかない可笑しさと,ラテン語のUrsus(クマ)をかけた文字遊びで思いつきました。これで一応ウルスヴースと読みます、かわいいですよね。
そして、キャラデザは引き算のデザインってよく創作入門などでも一番最初に言われるくらい大事なことだと思うんですが、クマモドキはもうクマ部分…はお顔だけなのでかなりそこはやりきったような気がしています。
結構他の魔法生物たちについても制作秘話…みたいな感じで語りたいことは数多くあるのですが、ひとまず一番最初に思い浮かんだ印象の強いいきもの…がこのクマモドキでしたので手始めにこの名前の豆知識講座を作るなどしました。スッ…(申し訳なさそうに手を出す)
みんなの命名について:Symphonia of Wonderlands
キャラクターの命名の由来については、そのキャラクターの生まれ育った文化圏由来のお名前にすることが多いです。不思議の国で話される言葉は同じですが、聞き取りや話し方には多分それぞれ東西〜人々の往来の頻度によってかなりの違いがあると思います。
地理・文化について
ハートの国 → イングランドやウェールズのあたり。
ダイヤの国 → フランス北部、ならびにパリ都市圏。
クラブの国 → ドイツのバイエルン地域、オーストリアのチロル州など。
スペードの国 → イタリアのシチリア島からギリシアのラケダイモン州など。
(ダイヤが人の国という視点なら、クラブは魔物の国。スペードはあいの子の国。
そして最後のハートの国は、上記のどれでもないこの領域の全ての中心です。)
気候について
冬は東西の海から常に暖かい風が吹き、東西のダイヤとスペードの国は比較的温暖です。
逆に、ハートとクラブの国は山脈を沿って訪れる寒波でときどき北国さながらの寒波に見舞われます。土が酪農に向いていて、冬は寒いということはつまり、チーズ作りが盛んです。
お料理の文化
おそらく、どの不思議の国でも呼び名こそ違えど一般の人が食べているものにそこまで違いはないはずです。小麦はもちろんのこと、ワイン作りに使う葡萄の木、ビール作りに使われる大麦は現実世界と同様にこの世界でも大事な食文化の一端を担っています。一方で、砂糖とかチョコレートとかは魔法使いたちがあの手この手で鍋をかき回してそれっぽく作るしかありません。
アリーサさんは東欧のリヴォニア地域の出身なので、木苺やルバーブのジャムが好きなヴァプラさんとは味の好みが少し似ていると思います。
お名前について
主人公のアリーサさん(Aliisa)。…アリスさん(Alice)とかとの共通点を感じさせるセットのお名前です。(史実のアリス・リデルさんご自身のお名前は本来"Liddell"なのですが、この創作世界のアリスさんはちょっと深い事情があってお名前の綴りも"Riddle(謎かけ)"でリデルと読む不思議なお名前となりました。Conundrumにも、おいそれと解けない難問という意味があります。)
他の人の例:ピシャさんはカカサギ(Pica)って意味です。キラキラ光る物を集めたりする習性がある賢い鳥…という俗説があります。(あまり実際はしないらしいけど)
ラトラン・ドイルさんのLatranはコヨーテの学名です。
昔居たハートランドの王様が道化師の手で倒されてしまい、アリスさんというこの領域の狂いが生み出してしまった幻影のようなものが出現しました。彼女はボーダーラインがとても曖昧な存在で、魔物でも人でもないので、彼女の持つ自己嫌悪・体験したこと・嫌な感情に干渉されて領域は一層不安定になってしまいます。どんどんおかしな法律が増えるのは、実はアリスさんのせいなんですね。
うさぎさんたち
魔力とか何らかの力があるわけではない、ふつうのうさぎさん。
どういうわけかアリスさんが特に愛情を向けている生きものらしいです。
毛繕いで体を清潔に保ち、常にふんわりとしていて無臭です。愛…。
マジのうさぎなので、うんちも食べます。(そういう習性があるよ)
みんなの命名について:逢魔の回廊
(平安時代当時の「鬼」というものは、今の私たちが思い浮かべる頭に角が生えてて虎の腰布を履いたイメージ通りの鬼さん…ではなくて、もっとフワフワとした存在、つまり生者の領域である此岸(しがん)に住まない死人やあの世の存在、怪物の類を指すことばでした。
この領域は、そんな鬼たちと中央アジアから中国大陸〜日本列島地域にかけての民芸史がテーマになっています。
回廊内のご飯について
まずこの回廊の空間においては、陸も海も境目となるボーダーラインがとても曖昧です。宙を馬頭鯛などのお魚が自在に泳ぎ回っていますし、真っ暗な闇夜に網を投げてみれば大魚の群れが難なく捕まえられます。逆に部屋の戸を不用意に開け離せば、魚でも他の鬼でも何でも入ってきてしまうので注意が必要です。鬼の世界はちょっと不便かも。
また、平安時代の日本からお引越ししてきた鬼達がひらいた都(みやこ)が主な舞台なので、ご飯周りの文化も菜食中心・穀物加工が盛んです。松などの他に桃や杏の木が回廊の中によく植えられていて、ちゃんと味噌やお米もありますがまだお寿司はなれ鮨が主流です…。
豆味噌のお味噌汁は加黹さんと苹婪夷さんが両方大好き。
茶葉や西域由来のお野菜、ざくろなどの果物は祆玉さんがどっさり持ってきます。
邯蜴と貪等の生活について
貪等さんは普段、回廊の外側の暗夜(あんや)と言われるスペースで簡易的な住居をあちこちに作り、居住しています。暗夜にはまだ建設途中の回廊の作業のほか、都の鬼の知らない草木や動物が潜んでいるので、何か面白いものがあれば市場に持ち帰ります。警邏の鬼も巡回しているので、そこまで治安面も悪くはありません。天気の悪い時期や冬場などは、都に近い猩々和尚のお寺に戻ります。
いっぽう、邯蜴さんは都住まいの鬼です。宮廷から大事な小物・調度品作りを仰せつかる役目をしていて、ちょっとさっきの貪等さんとは雲泥の差くらい違う生活をしています。お上から長めのお暇をいただくと猩々和尚のお寺に帰省しに戻ります。ライチが好き。
その他の都の鬼たち
加黹と苹婪夷の二人は、それぞれ朝鮮民画によく登場するかささぎとトラがモデルです。
二人とも回廊の中を巡回する番兵の任務があり、一定時間おきに邯蜴さんの住むお部屋にも異常がないか顔を覗かせます。たまにお茶とかをしばいていたら嬉しいよね。
何やらだいぶ受け答えとかに謎の多い鬼さん達ではあるんですが、良い鬼たちです。....そういえば都在住の鬼達(この世界の鬼たちのほとんど)って、基本的にみんな関西のイントネーションで喋るんですが苹婪夷さんだけは明らかに⚪︎島弁。なんでわやんなっとるんじゃろな…。
猩猩 (しょうじょう, Shougioung)
名前の由来:能楽の演目:「猩猩」から。
豊かな南の海の底に暮らす怪物です。
動物であるにもかかわらず、人語を解す穏やかな生きものでした。
大昔はもっと残酷な怪異寄りの存在でしたが、かつて彼の住む島に補陀落渡海で命を懸けた僧侶が流れつき、彼の遺骸の記憶を介して仏典を読んだことでその崇高さに深く畏敬の念を抱き、僧侶となりました。猩猩和尚は、鬼の身でありながらいつか浄土に行ってみたいのです。
祆石天 (しゃんだんてん, Xhandantian)
祆玉(しゃんゆ)さんの一族のお名前。祆の字は、拝火教ということばが生まれる前に明代の敦煌で作られたザラフストラの教えを意味する古い字です。
全ての祆石天たちは、砂漠を訪れた西域の聖人から啓示と共に祝福された眩い宝石・顔料たちです。
彼らはその後、二世紀ごろを最後に現世ではなくこの世ではない領域へと渡りました。
祆玉さんの一族はこの領域のことも、宝物も、他の鬼の存在も深く心から愛しています。
祆玉と死鏋 (Xianyu,Shib'mann)
祆玉さんはトルコ石の面を、死鏋は辰砂鉱の面を付けている西域の鬼です。
辰砂には生き物に永遠の命を与え、金を作り出す夢のような力がありましたが…
死鏋は非常に残忍な鬼だったので、祆玉とその仲間たちの手で
遥か昔に大砂漠の裏側に放逐されました。
滄咒 (かんしゅう, Khansjuj)
血の染みたいにしえの霜の呪い、決して裏切りをしない誠実な友。
神懸かった神通力を持ち、人を歓迎しない神聖な土を守護する怪異です。
普段は滅多に都の中に現れませんが、現れる時は足元に巨大な湖が広がります。
名は祆玉が命名し、寒さとまじないを意味する古字の”滄”と”咒”が由来。本当の名前はバイカルの湖を泳ぐあざらしだけが知ってます。
滄咒さんは、全ての鬼をこの呪われた領域から解き放ち、現世に帰還することを望んでいます…。
東夷の鬼 (とういのおに, Ghost of the east)
まだこの領域内には現れていない鬼。一度顕現した際には、どれだけ離れていても他の四夷の鬼等に伝わります。
現在、帝の命で回廊のどこかに幽閉されている貪等のお父さんが最もそれに近い存在でしたが、脱出しないということはやる気がないのかも??…はたまた、何かの条件が上手く揃わずに今は完全な力を発揮できていないようです。
地理的な方位と猩々の骨占いの結果からは、現在は彼と同じく平安の鬼である貪等(あるいは邯蜴のどちらか)が東夷の鬼になりうる可能性が高いです。加黹さんたちは別種の鬼なのでなれません。
みんなの命名について:無明の国とか
この無明の国にはいくつか裏設定のようなものがあり、一つは銅版画でヒエロニムス・ボスが描いたような、ガッツリ地獄の世界。ここに生きものはおらず、太陽の光の届かない冥府の領域です。
この世界の地図は、まるで欧州を上下左右逆にしたようなっています。
主人公のユヴォンさんたち
主人公:ユヴォン・ハルマさん。彼女のお名前;ユヴォン(Yöne)は、いろんな言葉の夜(Yö)とか黄金(Yuvon)がくっついたものとなっています。常夜の世界に輝くお星様みたいで素敵なお名前ですね....!!ハルマ家(Härmä)は細かい粉雪という意味のことばがモチーフです。
ポエニのとりたち - (Phoenicaen)
紀元前216年の8月2日の戦いの時、とりたちの祖先は今よりずっと暖かい南の海辺に住んでいました。
戦場となったカニャーという場所から何の疑問も持たずにそのまま半島を南下し、ロムェーという国を滅ぼして南地中海の覇者となりました。今でも同地ではよく塩漬けの遺跡が発見されるようです。
冗談とか笑い話が大好きな魔界の住人ですが、とりたちは我々の知る「白鳥」の姿・名前・声をとても恐れていて、たとえ家族間でも決して軽々しく話そうとしません。
とりたち(Aves)の存在には含意があり、影の世界の元々の支配者である彼らはどれ一人として同じ姿の鳥はいません…スズメから孔雀が生まれることもあります。そして、この世界は竜という存在が飛来した日を境に、直視すべき悲劇とバラバラに破砕された隠喩で満たされました…。
竜 /ジャバウォック - (Jabberwock)
この物語上、とても重要な存在。
「不協和音」というお名前を名乗り、大昔に現世から空を破って直接飛来した魔物です。
巨大なとかげの見た目と暗黒の体を持っていますが、古代の現世で多くの戦争を見てきたので争いを好みません。その礼儀正しい振る舞いから、一躍とりたちの社会の人気者となりました。普段は国会の議長にあたる任を務めていて、市民のとりたちの意見を取りまとめています。(とりだけに…) 普段は歌づくり、詩を作ることが大好き。
物理法則をも書き換える無敵の力を持っていて、自分よりも高所を飛ぶ全存在を叩き落とします。この常夜の領域の空には恒星が存在しないので、この竜にとってここは心安らげる場所です。
(姉は「不和」という怪物で、弟と共に夜空を割いて星々を破砕したために均衡と調和を損ない、この竜と共にどこかの領域へと放逐されました。彼女は様々に姿を変える力を持っていて、「不思議の国」という領域のどこかに記憶を失って暮らしているそう。
大体百年に一度くらいのペースで竜はこの領域の境界を破って侵入し、捜索を試みます。
不思議の国の住民からはすごく怖がられており、この竜の名前もジャバウォックと呼ばれています。)
「白鳥」
この鳥は限りなく生と死の外側にいる、黄泉そのものを象徴している聖なる存在です。
私たちが普段聞いて思い浮かべるあの白鳥…ではあるんですが、教会の建物くらいの大きさほどある
巨大なメタフォラの魔物です。とりたちによれば滅びを告げる天使様のような存在で、同時に恐怖の対象です。そもそも生きものなのか、意思疎通ができるのかはわかりません。
白鳥は完全に生命と死の輪から外れている存在のようで、ジャバウォックさんをもってしても殺すことはできず、せいぜい一時的に消滅させられるくらい。
この白鳥が現れる時、大抵ユヴォンさんたちの身の回りにとても良くないことが起こります。
「悲劇」
道化師の姿をした唯一無二のお喋りメタフォラ:トラへーディヤのこと。
正体・目的はよくわかりませんが人になりたがっている時点で少なくとも人ではないことは確かなのと、とりたちからは「喋るおさるさん」「霊長類」「飛べないやつ」とか好き放題に侮られています。一応敵っぽいやつですけど、目先の利益が一致したら主人公さんとも手を組みます。
「うみのものども」
この世界の真っ暗な海に元々から住んでいる、箸にも棒にも引っかからないヘンテコな姿の海洋生物たちのこと。どえらい古代の時代から不定期に陸地の覇権を持つとりたちに対し世界を巡って挑み、毎回こてんぱんに負けて海底の泥の中に戻っているクッソ情けない生きものです。
根底にあるのはキラキラした陸上への羨望ですが、海の底にだってきっと良いところはありますよ…。こうして、彼らは今日も元気にヘニョヘニョの燻製された鮭と蛇が合体したみたいな姿でくだを巻いていますし、とぐろも巻いています。
注意:一次創作内の全ての設定等は、2025年12月下旬の時点で私個人が趣味の一環で創作・監修したものです。現実世界で起こる紛争・やむを得ない自然災害等の影響を考慮し、何らかの事情により突然キャラクターの名称・出自の背景・設定を大幅に変更する場合はどうかご理解ください。
作者の 柚子ノより